アニマリズムとは
アニマリズムとは?
アニマリズムの定義は以下の通りです。
「動物を、倫理的配慮、権利および社会正義の対象とし、
生、尊厳および自由を保障すべきであるとする主義であり、
動物を社会に包摂するための指針」
アニマリストとはアニマリズムを実践する人のことです。
アニマリズムは何を変えるの?
1.アニマリズムは倫理と権利の対象を拡張します
[図:権利は強力なバリアー]
権利とは、強者から弱者を守るバリアーです。もし私たちが権利を持たなかったら、強者は意のままに私たちを利用することができます。現在、動物たちが置かれている状況です。動物にとって強者は人間であり、人間は弱者である動物たちを意のままにしています。
[図:権利は社会的弱者を守る]
かつて奴隷もそうでした。強者である奴隷主は、弱者である奴隷を意のままにしていました。奴隷だった人々を倫理の対象、道徳的存在として認め、権利を付与することによって奴隷解放は成し遂げられました。
動物たちも同様です。動物たちを倫理の対象、道徳的存在として認め、法的な権利を付与することによって、動物たちを守り解放することができます。
[図:権利の拡張=社会的進化]
権利の拡張は、社会的進化と軌を一にしています。社会的進化の歴史は、弱者が権利を獲得してきた歴史でもあります。かつて、王や法皇が権力を独占していました。マグナカルタによって貴族へ拡張され、フランス人権宣言で成人男性へと拡張され、1948年、第二次世界大戦後にやっと世界人権宣言によって、女性や子ども、・障害者や性的少数者へと権利が拡張されました。つまり、私たちは未だ倫理や権利に関して未熟であり、今も倫理的進化の途上にあります。
人間は他の動物から独立した特別な存在ではありません。動物界の一系統として進化した生物であり、他の動物と共に進化の連続性の中に位置づけられる存在です。多くの動物は私たちと同様、有感性(Sentience)、つまり意識(意志、感覚、感情等)を持っており、それぞれの主観を持っています。人間を含む有感動物(Sentient being)たちにとって苦痛を与えられないことや主体的に生きることは利益であり、それは守られるべきです。ゆえに、次に倫理と権利を拡張すべきは人間以外の有感動物です。
2.アニマリズムはヒューマニズムを拡張します
[図:アニマリズムはヒューマニズムを拡張する]
ヒューマニズムという言葉には複数の定義がありますが、ここでは日本でよく使われる人道主義や博愛主義という意味で使用します。ヒューマニズムは、人種や民族、宗教や価値観などの違いを越え、人間の尊厳と権利を中心に置き、すべての人間を愛し、慈愛を持ち、公平に接すべきだという考え方です。一見良いように思いますが、対象は人間のみであり、人間以外に対しては愛や慈愛や公平さは向けられません。人間の尊厳と権利を中心に置く思想
アニマリズムは、愛しや慈愛や公平さの対象を、有感動物に拡張します。人間は有感動物の一種でありヒューマニズムはアニマリズムに内包されます。
《参照》
谷津裕子. 動物 ひと・環境との倫理的共生. 2022/6/3. 東京大学出版会.(p184)
3.アニマリズムはヴィーガニズムを拡張します
[図:個人を変えるヴィーガニズム 社会を変えるアニマリズム]
ヴィーガニズム(Veganism)とは人間は動物を搾取することなく生きるべきであるという主義であり、ヴィーガン(Vegan)とはヴィーガニズムを実践する人々のことです。ヴィーガニズムは、個人として動物搾取を行わないことを要求します。しかし、ヴィーガニズムを受け入れるか、ヴィーガンになるか否か、、動物を搾取するか否かは個人の選択にとなります。つまり動物への搾取は無くなりません。
アニマリズム(Animalism)とは動物の自由と尊厳を確立し、倫理と権利の対象とすべきであるとする主義のことです。アニマリズムは動物を権利の対象とすることによって、動物搾取を行わず動物の生を保障する社会を目指します。つまり、動物は法律・制度・規制によって守られ、、搾取は社会的に禁じられます。搾取は社会的に禁じられます。ヴィーガニズムを、政治・社会制度の次元に引き上げようとするものとも言えます。
4.アニマリズムは脱人間中心主義を成し遂げ、動物利用問題を解決します
人間はこれまで、人間中心主義に基づき社会システムを構築してきました。その結果、数多くの生物を絶滅させ、地球環境を破壊してきました。
私たち人間が動物を利用することによって生じさせている問題「動物利用問題」は、動物や環境、そして人間自身にも大きな被害を及ぼす極めて巨大な問題です。人間が作り出した原因と問題の後始末は、私たち人間が行わなければなりません。
「動物のための活動をする暇があったら、人間のための活動をしろ」という主張があります。この主張自体が人間中心主義を表しています。人間が人間のことばかり考えてきたからこうなってしまったのではないでしょうか。必要なのは脱人間中心主義、脱自分中心主義です。自分より弱い存在に眼差しを向け、自分の権利や利益を譲り義務を負って、弱いものに権利を与え保障するという倫理、気概が必要なのではないでしょうか。
私たちが今歩んでいる道が正しそうになかったら、私たちは進む道を大胆に変えなければいけません。それはアニマリズムの道であると私たちは考えています。
アニマリズム党は、アニマリズムを政治の力で実現しようとしています。
《参照》
Wikipedia. Animalism.
The Animalist. "What is animalism?".